軽井沢の美術館でサイコムPCがアート作品をサポート - 稲垣匡人さんに聞くアートとパソコン

軽井沢駅北口から徒歩8分の位置にある「軽井沢ニューアートミュージアム」は2012年にオープンした美術館。総ガラス張りで白いカラマツをイメージした、たくさんの円柱で構成されるモダンな建物は、多くの観光客からの注目を集めています。

そんな「軽井沢ニューアートミュージアム」では、2024年4月13日から9月29日の期間、「かけがえのないもの - 地球・風景・環境」と銘打たれた展覧会が開催されています。

軽井沢ニューアートミュージアム外観

2024年は能登半島で起こった大きな地震により始まりました。

数年おきに大きな災害が我が国を襲い、私たちの生活に大きな影響を及ぼしています。

より大きな視点で見ると地球温暖化、資源の枯渇、戦争による破壊など世界で様々な問題が発生する中で、私たちが目にしている風景は、貴重でかけがえのないものなのかもしれません。このたび、当館では地球や環境、自然などを取り上げた様々な芸術表現や資料を展示いたします。

ご来場された皆様が本展の鑑賞を通して、環境や自然、風景の美しさ、素晴らしさを再認識し、かけがえのないものをこれからも失わないようにするための行動を起こしていくきっかけとなることができればと考えています。

(「軽井沢ニューアートミュージアム」ホームページより)

2階にある6つの展示室ではそれぞれ「地球」「風景」「山水(もう一つの風景)」「環境(ランドアート)」「様々なアプローチ(バリエーション)」「太古の記憶」といったテーマの作品が展示されていますが、「太古の記憶」をテーマにした第6展示室では、daisy*の稲垣匡人さんによる映像作品「ancient aquarium」(AIによるシーラカンス映像)を見ることができます。

真っ暗な部屋の奥に設置された横一列の6画面に映し出されるのは、生きた化石として有名なシーラカンスが悠々と海の中を泳ぐ映像。
デジタル作品とは思えない高精細なグラフィック表現、AIによって制御された自然な姿は、時間を忘れて、まさに“太古の記憶”に浸ることができます。

実は、この第6展示室の映像を支えているのがBTOメーカー・サイコムのパソコン。
そこで今回は、映像作品「ancient aquarium」の作者であるdaisy*の稲垣匡人さんにお話を伺い、サイコムのパソコンの使用感などをお伺いしてみました。

デジタルコンテンツとの出会い

もともと彫刻家・舟越桂さんの作品が好きで、東京造形大学にて舟越さんに師事した稲垣さんですが、大学在学中に現代美術に出会ったことによって、その後の方向性が大きく変わったと振り返ります。
当時、現代美術を教える美大はほとんどなく、稲垣さんは、日本での現代美術のパイオニア的な存在であったワタリウム美術館でアルバイトをしながら、現代美術の薫陶を受けていたそうです。

ちょうど同じ時期に、日本におけるメディア・アートの草分け的な存在である「キヤノン・アートラボ」と呼ばれるプロジェクトに関わる機会を得た稲垣さんは次のように振り返ります。

「ちょうどAppleのMacintoshが出てきた時代で、Macで絵が描けるらしい、みたいな話を聞いて(笑)。その頃はマックが2~300万円くらいする時代だったのですが、脳波を使ってリアルタイムでグラフィックスを動かしたりしているのを見て、今では何でもないことですが、当時は大変な衝撃を受けたのを覚えています」

サブカルチャーとして『攻殻機動隊』や『AKIRA』が流行し、サイバーパンクが盛り上がっていた時代。
稲垣さん自身は「当時のデジタルは難しすぎて、ちょっと苦手だった」とのことですが、「キヤノン・アートラボ」でキュレーターをしていた四方幸子さんからの「あなたもMacくらいはやっておいたほうが良い」との助言をきっかけに、Macを使ったクリエイティブに着手したそうです。

「Appleの学生支援プログラムでマシンを貸してもらったのですが、まったくわからなくて。何ですぐに爆弾マークが出てくるんだ!って(笑)。通信もピーヒョロヒョロの時代で、電話代もめちゃくちゃかかる。これをちゃんとやるためには学校に通わないとダメだなと」

そこで稲垣さんは、大学卒業後開校したばかりのデジタルハリウッドで、デジタルによるクリエイティブを本格的に学ぶことになります。

「デジハリで2年くらい勉強したのですが、時代的には、アートで食っていくのは非常に厳しかった。お金的な問題もありますし、キャラ的にも強烈で濃い人が多かったので、自分には無理だなと(笑)。あと若干閉鎖的なところも気になっていて」

そこで稲垣さんが目をつけたのが、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)からプレイステーションがリリースされたばかりだったゲーム業界。当初、ミュージシャンやアーティストが手掛けるタイトルがたくさんあったことから、興味を惹かれ、「これからはビデオゲーム機が新しい表現のメディアになる」と考えた稲垣さんは、様々なゲームの制作現場を渡り歩き、最終的にSCEに入社。
しかし、その期間はあまり長くなかったと言います。

「ゲーム業界が成熟してきたこともあって、あまりイノベーション的なタイトルが少なくなってきて、ナンバリングタイトルに予算をかける流れになってきたんですよ。僕個人は、ゲームのテクノロジーに興味あって、それを使って面白いことをやりたかったのですが、ゲームで遊ぶことに関してはあまりハマることができませんでした。下手すぎたので(笑)。表現の形としてのゲームには興味があったのですが、自分のやりたい方向とはちょっと違うと思い、あまり長居してもという感じで」

その後、いったん別の会社を経由してから「daisy*」を立ち上げた稲垣さん。独立してからもしばらくはゲーム開発に従事していましたが、徐々にアミューズメント系の映像制作にも携わるようになり、新規技術のプロトタイピングやアート的な作品にも着手するようになってきました。
しかし、自身が学生の頃に現代美術をかじっていた経験から、「自分たちが作ったデジタル作品をアートと呼ぶのはおこがましい」との思いがあり、あくまでも“デジタルコンテンツ”として国内外の様々な展示会に出品を開始したところ、予想以上に反応が良く、逆に驚いたと振り返ります。

「最初は、2014年にパリのJapan Expo、その後、ロンドンのデザインウィークなどに声を掛けていただいて作品を出したのですが、当時はまだデジタル作品という珍しさもあって、思ったよりも受けたんですよ。マーケティング的なことまでは考えていなかったのですが、とりあえず受けることはわかったので、もっといろいろな展示会に出してみようと思いました」

そんな中、ほかの人が制作したデジタル作品がアートとして受け入れられていくのを見て、「自分たちの作品もアートと呼んで良いのではないか」と感じ、そこからはアートに絞ったアプローチを展開し始めたそうです。
ただ、稲垣さんに「そこからはアーティストとして活動したのですか?」と尋ねると、「結局、中小企業の社長としての雑務ばかり。お金をどうしようかっていつも考えています(笑)」と苦笑いを浮かべました。

実際、ビデオゲームのワールドワイドのマーケット規模と、現代美術のワールドワイドのマーケット規模はほとんど変わらないとのことですが、
「現代美術はいわゆる富裕層、ビデオゲームは一般の方が対象なので、かなりマーケットが違います。将来的には作品がマネタイズできて、社員全員が作品づくりに注力できる環境が築きたいと思っていますが、なかなかそれも大変。特にデジタルの場合、興味のある人は多いのですが、まだマーケットがちゃんとできていないのが現状です」。

稲垣さんの作品づくり

「今はデジタルで作品を作っていますが、ジェネレーション的には、ガチアナログ世代」という稲垣さん。

「どちらかというと、アナログの素材のほうがしっくりくるのですが、今の時代は、デジタル抜きでは考えられない。もちろん、テクノロジーにはテクノロジーの面白さがあるので、テクノロジーを使って、アナログの深みをどうやって出すのか、心を動かすものができるのかというのが大きなテーマになっています」

稲垣さんの作品づくりの手法は、ビデオゲームの開発手法がベース。ビデオゲームを開発する上での、テクノロジーや見せ方などエンタメとしてのノウハウを取り込みながら、見ている人が退屈しないようにすることを中心に考えているとのことです。

作品づくりは、3DCGアニメーション制作ソフトである「Maya」を使用。「3ds Max」や「Houdini」を使用することもあるそうですが、基本はあくまでも「Maya」を使っているそうです。そこに、ゲームエンジンを組み合わせてリアルタイム描画での表現を行うのが稲垣流で、「Unity」を基本に、「Unreal Engine」などを織り交ぜて、作品づくりが行われています。

ゲームエンジンを利用することのメリットについては、特に若い世代になると、絵の具を使って描くよりも親和性が高いという稲垣さん。最近ではゲームエンジンを利用するアーティストの方も増えていますが、実際のゲーム開発の最前線に身を置いていることが大きなアドバンテージになっていると自信を覗かせます。

「市場に出しても耐えられるクオリティを出すためには、やはり経験が重要。テクノロジーをを使った作品の中には、ちょっと表現が雑だったり、バグで止まってしまうことも少なくありません。アート作品として大切なのはそこではないということも重々わかっていますが、我々はそのあたりまでしっかりと作り込んでいきたいと思っています」。

そして、作るからには、作品を見て喜んでもらうだけでなく、末永く動作することも重視するという稲垣さん。その思いから、daisy*では、エンジニアとアーティストがチームを組んで作品づくりをする体制を整えているそうです。

稲垣さんとサイコムとの出会い

稲垣さんとBTOメーカー・サイコムとの出会いは、「インテル Blue Carpet Project」によるエンゲージ。「インテル Blue Carpet Project」は、さまざまな創作ジャンルで優れた作品を生み出し、新たな挑戦をし続けるクリエイターを支援するプロジェクトで、クリエイションとテクノロジーの関係がますます密接になっていく中、インテルが創作活動と最新テクノロジーの橋渡しをすることによって、クリエイティブ・シーン全体を底上げ。クリエイティブの最前線で活躍するクリエイターが主役になれる機会を創出し、そこから生み出されていくコンテンツがより多くの人々に届くことを支援するものとなっています。

今回、「軽井沢ニューアートミュージアム」で開催されている「かけがえのないもの - 地球・風景・環境」において展示されている稲垣さんによる映像作品「ancient aquarium」を上映するパソコンとして、サイコムの「Silent-Master Neo」が使用されていますが、その使用感について稲垣さんは絶賛します。

「『Silent-Master Neo』は、とにかく静か。そのうえ、1カ月間くらいずっとマシンを稼働させていているのですが、トラブルもゼロなので、すごく助かっています。あと、見た目がすっきりしているのも良いですね。BTO系のパソコンは、見た目が独特なものが多いので、こういった筐体は展示場に最適なのはもちろんですが、仕事場に置いてもフィットすると思います」

今回の展示は、かなり特殊な映像出力で、1台のパソコンから6枚のモニターに出力しているのがポイントとなっています。

「最初は分配器を3つ使って、3系統で出力していたのですが、分配器が古くて、映像がクリアにならなかったので、新しい分配器を2台導入して、2系統6出力という形でやっています。あと、ケーブルが長いこともあって、画質が落ちるので、光ケーブルに変えるなど、最初はいろいろな試行錯誤があったのですが、パソコン自体はまったく問題なかったので、すごく助かりました」。

ここで、稲垣さんがパソコンを購入する際に重視しているポイントについて教えていただきました。

「Macも静かで良いのですが、ソフトウェアの仕様などで我々の仕事だとあまり使えないので、Windows機で静かなのは本当にありがたいです。あとは、安定性とサポート、価格とパフォーマンスのバランスが大事だと思っています。最近ではGPUの重要性が高まっていますので、ビデオカードは予算が許す限り良いものを使いたいのですが、ハイエンドになると電気代も高くなるので、そのあたりの兼ね合いも重要ですね。
我々くらいのスタジオだと、保守やサポートの価格もシビアになってきますので、ただパフォーマンスだけを追求するのではなく、そのあたりにも注目しています。
3DCG業界もなかなか冷え込んでいるので、価格はできるだけ安いほうが良いのですが、我々がしっかりクライアントさんから仕事を取ってきて、そのお金でちゃんとしたパソコンをオーダーする。そんな循環を作ることが、お互いの業界にとっても望ましいですし、我々も目指していかないといけないと思っています」

稲垣さん映像作品「ancient aquarium」

作品を支える「Silent-Master Neo」

Silent Master NEO」シリーズは、エアフローによって冷却性能と静音性を高いバランスで両立し、性能面でも文句なしの静音パソコン。Noctua製CPUクーラーと冷却ファンを採用したこだわりの構成で、PCケースにも静音性で定評がある「CoolerMaster Silencio S600」を採用しています。

現行モデルでは、ビデオカードに、Noctua製ファンを長尾製作所で製造された専用設計のオリジナルファンカバーに組み込んだサイコムオリジナル超静音空冷ビデオカード「Silent Master Graphics」のGeForce RTX 4060Tiモデルを標準搭載。ゲーム用途でも十分に利用できるパフォーマンスが期待できます。

Silent Master NEO」シリーズには、第14世代Intel Coreプロセッサー採用モデルだけでなく、AMD Ryzen採用モデルもラインナップ。ミニタワー型のコンパクトモデルなど、幅広い選択肢も魅力となっています。

Silent-Master NEO Z790D5
Silent-Master NEO Z790D5

Silent-Masterシリーズ製品ページ


軽井沢ニューアートミュージアム「かけがえのないもの - 地球・風景・環境」

開催期間:2024年4月13日~9月29日

会場:軽井沢ニューアートミュージアム第1~第6展示室(2階)

開館時間:10:00~17:00(7月 - 9月 10:00~18:00)※入館は閉館30分前まで 

休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)

料金:一般:2,000円、高大生:1,000円、小中生:500円
         ※20名以上の団体で来館の場合、上記各観覧料の200円引き
         ※未就学児無料、障がい者無料(付添いの方1名は半額)

萩原 睦  《地球影/ トワイライト》 2024年 映像(カラー・部分)
GUN《雪のイメージを変えるイベント》1970年 写真(ジークレ―版)©羽永光利
宮坂了作《土に土で土と描く》 2023年 映像(部分)
永瀬沙世《CLARITYⅡ2023年》 写真 (ジークレ―版)©Sayo Nagase

詳細はこちら

軽井沢ニューアートミュージアム公式サイト

BTOパソコン売れ筋ランキング

(6月1日~6月30日)

  • 1位
    1位G-Master Velox II Intel Edition
    高品質なパーツを採用した納得の標準構成と厳選されたオプションパーツでシンプルなカスタマイズが楽しめる新機軸のゲーミングPC!
    定番のインテル® Core™ プロセッサ搭載モデルです。
  • 2位
    2位Radiant GZ3500Z790/D5
    インテル® Core™ プロセッサとDDR5メモリを搭載するATXミドルタワー型モデル。BTOならではのカスタマイズの幅が広いスタンダードなモデルです。
  • 3位
    3位G-Master Spear Z790/D5
    DDR5メモリとインテル® Core™ プロセッサを採用するミドルタワー型ゲーミングPC。
    高性能と高拡張性を実現したゲーマー向けハイエンドモデルです。
  • 4位G-Master Spear X670A
    Zen4アーキテクチャ採用のAMD Ryzen 7000シリーズを搭載するミドルタワー型ゲーミングPC。高性能と高拡張性を実現したゲーマー向けハイエンドモデルです。
  • 5位G-Master Hydro Z790 Extreme/D5
    CPU冷却に360mm大型ラジエーターの水冷ユニットを搭載するデュアル水冷ゲーミングPC。インテル® Core™ プロセッサとサイコム独自に水冷化したGeForce RTX4000シリーズとの組み合わせで、最強のゲーミング環境を実現します。
  • 6位Radiant GZ3500X670A
    Zen4アーキテクチャ採用のAMD Ryzen 7000シリーズ搭載ATXミドルタワー型モデル。BTOならではのカスタマイズの幅が広いスタンダードなモデルです。
  • 7位Silent-Master NEO Z790/D5
    こだわりのNoctua製空冷CPUクーラーを採用し、エアーフローと静音性のバランスを極めた静音PC。インテルCoreプロセッサを搭載するATXミドルタワー型モデル。
  • 8位G-Master Velox II AMD Edition
    高品質なパーツを採用した納得の標準構成と厳選されたオプションパーツでシンプルなカスタマイズが楽しめる新機軸のゲーミングPC!コストパフォーマンスに優れたAMD Ryzen 5000シリーズ搭載モデルです。
  • 9位G-Master Hydro X670A Extreme
    Zen4アーキテクチャ採用のAMD Ryzen 7000シリーズを360mm大型ラジエーター搭載水冷ユニットで強力に冷却。更にサイコム独自に水冷化したNVIDIA製高性能GPUを組み合わせたデュアル水冷PC!
  • 10位Premium-Line Z790FD/D5
    いいものを、永く。標準2年保証、無償オーバーホールなど末永くご愛用いただくためのアフターサービスも充実したサイコムが提案する新たなPCのカタチ。その名は、Premium-Line