岩手・八幡平でバリアフリーeスポーツイベント「H8F」を開催 - 障がい者支援と地方創生を目指して

東北バリアフリー格闘ゲーム交流会と銘打たれたイベント「H8F(HACHIMANTAI 8 FIGHTS)」が、2023年9月23日(土)・24日(日)に、岩手県八幡平市の安比リゾートセンター プラザホールにて開催されました。


バリアフリーeスポーツを提唱するePARAが主催する「H8F」は、「あそび方は無限大。」をテーマにした、誰もが参加可能なバリアフリーeスポーツイベント。障がい当事者の活動支援や八幡平市の地方創生を目的としており、『ストリートファイター6』などを用いた交流会やeスポーツ体験会が実施されました。

広い会場に所狭しと並べられた約40台のゲーミングPCは、本イベントのメインスポンサーを務めるサイコムが提供する「G-Master VELOX II」。ただゲームをプレイするだけでなく、最新のゲームアクセシブルテクノロジーを体験できるバリアフリーeスポーツ体験エリアなども設けられ、たくさんの来場者で賑わいました。

会場には約40台の「G-Master VELOX II」

オープニングセレモニーでは、主催者であるePARAの代表取締役である加藤大貴さんが登壇し、「対戦ゲームをプレイしたことがない方も、普段からプレイしている方も、みんなで楽しんで、盛り上げて、来年も続くような大会に育てたい」と熱い意気込みを語りました。さらに、八幡平市の佐々木孝弘市長やサイコムの河野孝史社長らが今回のイベント、そしてイベント主催のePARAに熱いエールを贈るとともに、八幡平市の魅力をアピールしました。

最後にイベントプロデューサーの畠山駿也さんが車椅子で登壇。「『H8F』の“8”は、八幡平の“八”だけでなく、横に向けると“∞”。つまり、工夫ひとつで可能性は無限に広がる」というイベントタイトルに込めた想いを紹介しました。そして開会宣言として、ePARAのスローガンである「本気で遊べば、明日は変わる」を、来場者とともに声を揃え、一体感を深めながらイベントの幕を開きました。

(写真左より)イベントプロデューサーの畠山駿也さん、八幡平市の佐々木孝弘市長、ePARAの加藤大貴さん

イベント会場には、『ストリートファイター6』がプレイできる、メインの「バトルエリア」のほか、様々な遊び方を学ぶことができるゲームアクセシビリティエリア「バリアフリーeスポーツ体験エリア」、ブラインドeスポーツを体験できる「心眼エリア」などが用意され、一般的なeスポーツイベントとは一風変わった体験ができる、まさにバリアフリーなイベントとなっていました。

障がい者向けのスティックやボタンでプレイできる「アクセシビリティ体験コーナー」

また、福島を拠点に活動するプロeスポーツチーム「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」によるトークイベントや対戦会が実施されたほか、サイコムもブースを設置し、最新モデルの展示を行いました。

福島を拠点に活動するプロeスポーツチーム「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」のメンバー

「FUKUSHIMA IBUSHIGIN」のメンバーとの対戦会も


サイコムブースでは最新モデルを展示


一回きりでは絶対に終わらせない - ePARA 加藤大貴さんの挑戦

今回のイベントについて、「バリアフリーのeスポーツを通じて、みんなが楽しみ、交流することが目的のひとつですが、それだけでなく、せっかく地方で開催するのであれば、地方創生に繋がるような催し、八幡平の魅力が伝わるような取り組みにしたい」と話してくれたのは、「H8F」を主催するePARA代表取締役の加藤大貴さん。

「八幡平はもちろんですが、自分たちの地方の魅力をeスポーツを通してアピールし、そして盛り上げていく。そのきっかけになればと思っているので、まずはこの『H8F』をしっかりと成功させたいと思っています」

イベントスポンサーでもあるYogiboのソファに座るePARA 代表取締役の加藤大貴さん

今回のイベントの舞台に八幡平が選ばれたのは、イベントプロデュサーの畠山駿也さんが岩手県在住で、同じく安比高原で開催されている「G019サミット」というLANPARTYに参加していたことがきっかけになっているとのことです。

「実際に視察に行ってみたら、めちゃくちゃ楽しいんですよ。東北中のゲーマーが集まって、夜通し楽しんでいる。ぜひ我々もこういったイベントをやってみたいと思い、『G019サミット』を主催している岩手eスポーツ協会さんにサポートをお願いしました」

加藤さんが代表取締役を務める「ePARA」は、障がいの有無に関わらず、みんなが楽しめる社会を作ることを目的に活動しています。「みんなが楽しめる、そして仲良くなれるきっかけにはeスポーツが最適だと思いました」という加藤さんは、eスポーツを入り口に、交流の幅を広げ、その先の就労にまで繋げられるような活動をするために会社を設立。「eスポーツを通して、障がい者の方が活躍できる社会を作りたい」という思いはさらに大きく広がっていきます。

「誰しもが楽しめるバリアフリーは、決して障がい者の方だけの取り組みではありません。高齢者の方も地域社会の方も、みんながバリアフリーで交流するところから、みんなが活躍できる社会が広がっていくのではないかと思っています」

障がい者の方も一緒にゲームを楽しめる「H8F」

「H8F」はePARAにとっても初めての取り組みで、行政をいかに巻き込むかが大きな課題だったという加藤さんは、「たくさんの人に助けられて何とか実現できましたが、一人だったら、絶対にできなかったです」と振り返ります。そして、構想から約一年で実現したことについても、「普通だったら、このスピード感はありえない」と続けます。

「自分も公務員だったからわかるのですが、行政というのは3カ年計画や5カ年計画で動いています。だから5年後にお話くださいと言われてもおかしくありませんでした。しかし、すぐに開催したい、明日にでも開催したいという我々の熱意に乗ってくれた八幡平市には本当に感謝しています」

そして、「この一回きりでは絶対に終わらせたくない」と話す加藤さん。「楽しかったね、あのときは面白かったねでは、絶対に終わらせません。毎年やるんだ、そして来年はさらに面白くするんだ。そんな継続性を持ったイベントにしていきたいんですよ、この八幡平で」。そしてもちろん、八幡平に限らず、ほかの地方でも開催していきたいとの意気込みを見せ、「八幡平でのイベントはさらに深く、それをほかの地方へ横展開していく。縦、横の両方で、さらに盛り上げていければ最高だと思っています」と今後の展望を語ってくれました。



大会が続く限り応援していきたい - サイコムのサポート

「H8F」のスポンサーに名を連ねるサイコムは、イベント以前よりePARAとパートナーシップを結んでいたこともあり、障がい者に向けた取り組みにも積極的に関わってきたとサイコムの河野社長は振り返ります。

「最初は、OSのアクセシビリティを活かした設定で納品するとか、障がい者向けのマウスやキーボードを開発するといった構想からはじまって、まだまだ取っ掛かりで形になっていない部分も多いのですが、いろいろな話をさせてもらっています。うちの障がい者割引もその流れで実現したものになっています」

ePARA、そして「H8F」をサポートするサイコムの河野孝史社長

今回の「H8F」についても、「あえて地方でやるというところが面白いと思いました。そして加藤さんが考えているように、障がい者の方がコンピュータを使うことによって、ゲームで遊ぶこともできますし、操作を覚えることで就労に繋げることもできます。うちもありがたいことに利益が出ていますので、恩返しではありませんが、そういった取り組みに還元するのも良いのではないかと思い、協力させていただいています」

最初に会場を下見した際には、不安が大きかったと振り返る。「思っていたよりも会場が広かったので、正直なところ、本当に大丈夫なのかと思いました。やはり八幡平は、少し離れた場所にありますし」。しかし、実際にイベントがスタートすると、そんな不安はすぐになくなったと笑顔を見せます。

「こんなにたくさんの方に来ていただけたのは本当にうれしかったです。プロデューサーの畠山さんがすごく頑張っていたのも知っていたので、もし会場が寂しい感じになると嫌だなと思っていたのですが、まったくの杞憂でした」

基本的に、サイコムがゲームイベントに協賛するのは「できるだけ多くの方にサイコムを知ってもらうのが目的」であり、あくまでも「ビジネス」と言い切る河野社長ですが、「ePARAさんの場合は、ビジネスを超えた部分がある」と両者の繋がりを強調。さらに、八幡平という土地で開催されていることも大きな意味があると続けます。

「八幡平は、過疎が進んでいく中、冬はスキーで有名ですが、それ以外の季節に、どうやって存在感を示していくかを本気で考えている町なんです。有名なところでは、『スパルタキャンプ』という短期集中型のプログラミングキャンプですね。世界各国から人が集まり、その中から実際に八幡平で起業する方も現れています。人が住むためにはやはり働く場所が必要です。その中で、プログラミングやITといったリモートでもできる仕事を意識している八幡平は以前からすごいと思っていました」

自然が広がる八幡平の風景

「加藤さんの活動も応援したいですし、八幡平の取り組みもサイコムのパソコンと親和性があると思っていますので、ぜひこの大会は続けてもらいたいですし、できるかぎり応援していきたいと思っています」と今後のサポートを約束する河野社長。さらに今後は、八幡平以外の地方、さらには大都市でも開催することによって、「障がいを持っている方の可能性をさらに広げる活動に繋げていってほしい」と熱いエールを贈りました。



サイコムでは障がいを持つ方へのパソコン購入支援割引サービスを行っています。

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