
CPUの性能比較のページです。
「シングルコア」「マルチコア」にあるスコアは、絶対的な性能を表したものではございません。
サイコムが複数のベンチマークソフトなどを利用して独自に測定した参考値です。
BTOパソコンの新規購入や買い替えの際にご活用ください。
目次
CPU性能比較表
※2026年4月17日更新
| 選択 | シリーズ | 型番 | シングルコア | マルチコア | ソケット形状 | 内蔵グラフィック | コア数 (P+E) |
スレッド数 | 基本クロック | 最大クロック | L3キャッシュ | L2キャッシュ | TDP | 発売から | 搭載PC |
|---|
CPUの性能とは?
CPU(Central Processing Unit)は、パソコンの“頭脳”とも“心臓”とも言われる中枢パーツ。各種プログラムの処理や演算、各種デバイスの制御を行うなど、パソコンの性能を左右するもっとも重要なパーツです。性能の高いCPUを使用すれば、それだけ処理も高速化され、快適な操作を期待することができます。
かつて、CPUは処理・演算が主な働きであり、各種デバイスとはチップセットを通して接続されていました。そして、チップセットがCPUと各種デバイス間の交通整理をするという役割を担っていました。しかし、最近のCPUは、メモリを制御するメモリコントローラーや周辺機器とつながるPCI Express、さらには映像を描画するグラフィックス機能を内蔵するなど、多機能化が進んでおり、その重要性はますます高まっています。
CPUの性能を知るためには、そのスペックを読み解くことが必須。CPUの性能は様々なファクターの相乗作用によって決まりますが、その中でも「コア・スレッド数」「クロック周波数」「キャッシュ容量」は特に押さえておきたいポイントとなります。また、実際にCPUを選択する際には「内蔵グラフィックス」の有無や「ソケット形状」などについてもしっかりとチェックしておきましょう。

コア数・スレッド数とは?
CPUにおいて、各種命令を処理する基本部分のことを「コア」と呼びます。かつてのCPUは1つのコアで構成された「シングルコア」が基本でしたが、現在では複数のコアを搭載した「マルチコア」が一般的。つまり、CPUが“パソコンの頭脳”であれば、マルチコアCPUは頭脳を複数持つCPUだと考えられます。
基本的に、ひとつのコアはひとつの処理しか行いませんが、コアが複数になれば、複数の作業を同時並行的に処理することが可能となります。つまり、複数の処理を同時に行う場合は、コア数が多いほうが有利となるわけです。また、ひとつの作業を分割処理できるソフトウェアであれば、コア数が増えればそれだけ処理速度を高速化することもできるのです。逆に言えば、作業がひとつで、分割処理も行われなければ、いくらたくさんのコアがあっても意味はなく、シングルコアの性能が求められることになります。
さて、ひとつのコアはひとつの処理しか行わないため、処理内容によってはポテンシャルをフルに発揮することができず、リソースに余裕ができてしまう場合があります。その余裕を効率的に活用するために生み出されたのが「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー(Intel Hyper-Threading Technology)」と呼ばれる技術で、この技術によって、1つのコアで複数のスレッド(処理)を同時に実行することが可能となり、CPUのリソースを無駄なく活用できるようになるわけです。
基本的に1コアにつき2つのスレッドが実行できるため、2コアであれば4つ、4コアであれば8つのスレッドが実行可能。つまり、実際のコア数の倍の処理数が実行可能となっているわけです。ただし、スレッドは、あくまでもコアのリソースを利用する技術なので、リソースに余裕の生まれない処理や、マルチスレッドに対応していないソフトウェアでは、効果が数字ほどに発揮されない点に注意が必要です。なお、実際のコアが「物理コア」と表現されるのに対し、スレッド数は「論理コア」と表現されることもあります。
「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」は、文字通り、Intel製CPUに搭載されている機能ですが、AMD製CPUにも「SMT(Simultaneous Multi Threading)」と呼ばれるマルチスレッド技術が搭載されており、例えば、8個のコアを搭載した「AMD Ryzen 7 9700X」は、16個のスレッドが実行可能となっています。逆に、「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」で業界に先鞭をつけたIntelですが、現行の「Intel Core Ultra」では非採用となっています。
また、「Intel Core i」シリーズは「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」に対応していますが、対応しているのは、性能重視の「P(Performance)コア」のみで、効率重視の「E(Efficient)コア」は非対応。すなわち、第14世代の「Intel Core i7-14700K」は、Pコア8個とEコア12個という構成になっているため、コア数は8+12の20コアとなりますが、スレッド数は8×2+12の28スレッドということになります。

クロック周波数とは?
CPUは電気信号のオンとオフ(1と0)の切り替えによって情報の処理を行います。「クロック周波数(Hz)」はこの切り替え速度を示すもので、この数値が大きければ大きいほど処理速度が高速になることを意味します。
かつてのCPUは、クロック周波数こそが性能を語るうえでのもっとも重要なファクターであり、CPUの進化はクロック周波数の高速化が主眼となって今知った。しかし、クロック周波数の高速化は発熱の増大に繋がったことから、CPUの進化はクロック周波数の高速化からマルチコア化へと舵が切られ、単純にクロック周波数のみでCPUの性能を測ることは少なくなりました。
もちろん、クロック周波数の値が大きくなると、処理速度が向上するという基本的な部分は変わっていません。特に最近のCPUは、ブースト機能を備えることによって、発熱や負荷の状況にあわせて、安全な範囲で自動的にクロック周波数を引き上げることで性能を向上させる設計が取り入れられています。その意味では、クロック周波数の高いCPUほど性能も高くなるわけですが、マルチコア化が進む現在では、クロック周波数よりもコア数が重視される傾向にあります。

キャッシュ容量とは?
CPUにおける「キャッシュ」とは、CPU上に配置される高速なメモリで、使用頻度の高いデータやコマンドを一時的に保存する役割を担います。メインメモリと比較しても、キャッシュのデータ転送速度は圧倒的に高速であるため、低速なメインメモリとのアクセス頻度を減らすことで、CPUの処理速度を向上させるわけです。
キャッシュは、L1(1次)、L2(2次)、L3(3次)と呼ばれる多階層構造が採用されており、基本的に、数字が小さいほど高速で、数字が大きいほど容量が大きくなります。L1キャッシュは非常に高速ですが、コストも非常に高いため大容量化は現実的ではありません。そこで、Intel、AMDともに、コストが抑えられるL2/L3キャッシュの大容量化を進めてられています。
L3キャッシュの大容量化において、特に注目したいのがAMDが開発した「3D V-Cache」技術と呼ばれる積層技術。従来よりも大容量のL3キャッシュが搭載可能となっており、例えば、「3D V-Cache」を採用していない「Ryzen 7 9700X」のL3キャッシュが32MBであるのに対し、「3D V-Cache」を採用した「Ryzen 7 9800X3D」のL3キャッシュは96MBと、3倍の容量増を実現しており、特にゲーミング性能の向上に大きく貢献しています。
CPUの選択ポイント
コア数・スレッド数
マルチコア化が進んだ現在においては、コア数・スレッド数の多さが、CPUの性能を大きく左右します。それは、「Intel Core Ultra」も「AMD Ryzen」もグレードの高いCPUほど、コア数が多くなっていることからも明白と言えるでしょう。
実際、多くのソフトウェアにおいてマルチコア対応が進んでおり、特に映像編集などクリエイティブ系のソフトウェアでは、コア数の多さが快適な操作性に直結します。また、複数のソフトウェアを同時並行的に使用するマルチタスク環境でも、コア数の多さは、重要なファクターとなります。
その一方で、ゲーム用途の場合、マルチコア対応も進んでいますが、依然としてシングルコア性能が求められることが多く、コア数の多い9グレードよりも7グレードのCPUを選択したほうがコストパフォーマンス的にもおすすめといえます。
クロック周波数
先にも述べた通り、CPUの性能を評価する基準としてクロック周波数を重視することは少なくなっています。もちろん、クロック周波数が高ければ処理も速くなるのは最新CPUでも同じですが、マルチコア化とともに、ターボブーストなどの可変機構が備わったことが事態を非常にややこしくしています。
例えば、「Core Ultra 5 245K」「Core Ultra 7 265K」「Core Ultra 9 285K」の3つを比較した場合、Pコアのベースクロックが、245K(4.2GHz)>265K(3.9GHz)>285K(3.7GHz)であるのに対し、最大ブーストクロックは、245K(5.2GHz)<265K(5.5GHz)<285K(5.7GHz)と真逆の結果になります。また、「AMD Ryzen 9 9900X3D」と「AMD Ryzen 7 9850X3D」を比較した場合、ベースクロック(4.4GHz:4.7GHz)、最大ブーストクロック(5.5GHz:5.6GHz)ともに、「AMD Ryzen 7 9850X3D」が上回るという結果になっています。
かつては、クロック周波数の高いCPUほど性能も高いという、まさに絶対の指標でしたが、現在では、マルチコア対応や負荷の高さなど、処理内容によって性能への影響が異なってきます。クロック周波数が高ければ、単一の処理、いわゆるシングルスレッド処理は高速化されることは間違いありませんが、負荷に応じて変動する現在のCPUでは、単純にクロック周波数の数値だけで判断するのは非常に難しくなっています。
ソケット形状
CPUをマザーボードに装着する場所をCPUソケットと言い、その形状は「ソケット形状」として表現されます。このソケット形状は、IntelとAMDでも違いますし、同じメーカーのCPUでも世代や種類によって異なる場合があります。
例えば、第13世代と第14世代の「Intel Core i」シリーズのソケット形状は「LGA1700」であるのに対し、「Intel Core Ultra」は「LGA1851」となります。一方、AMDの場合は、現行の「AMD Ryzen 9000」シリーズや前世代の「AMD Ryzen 7000」シリーズは「ソケットAM5」となっていますが、さらに前世代の「AMD Ryzen 5000」シリーズでは「ソケットAM4」が採用されていました。
CPUはソケット形状の一致するマザーボードと組み合わせて使用することになりますので、ソケット形状の異なるCPUには互換性がありません。つまり、第13世代の「Intel Core i」シリーズを使用している環境においては、ソケット形状が同じ第14世代の「Intel Core i」シリーズは基本的に搭載可能ですが、ソケット形状の異なる「Intel Core Ultra」は搭載することができません。BTOパソコンなどシステム全体で購入される方はあまり意識する必要はありませんが、将来的な換装や自作PCの組み立てなどを検討している方は注意しておきましょう。

内蔵グラフィックス
「Intel Core Ultra」も「AMD Ryzen」も、最近のCPUは基本的にグラフィックス機能を内蔵しています。すなわち、別途ビデオカードを組み合わせることなく、映像出力が可能となっているわけです。
内蔵グラフィックは非常に便利な存在ですが、性能面については、あまり高いとは言えないのが現状です。オフィスワークなどのビジネス用途や動画視聴などであれば十分なパフォーマンスを発揮しますが、ゲーミング用途に使用するにはまだまだ力不足。ビデオカードの使用が必須となります。
なお、「AMD Ryzen 8000G」シリーズは、強化された内蔵グラフィックス機能が特徴となっており、エントリー向けビデオカードに匹敵する性能を発揮。ゲームタイトルや設定次第では、フルHD/60fpsでプレイできるパフォーマンスを秘めていますが、ゲームのプレイが主目的にパソコンを購入される方は、内蔵グラフィックスに頼らず、ビデオカード搭載モデルを購入したほうがよいかもしれません。

Intel製CPUの特徴

Intel製CPUの現在のメインストリームは「Intel Core Ultra」です。長く続いた「Core i」シリーズの後継として登場した「Core Ultra」の大きな特徴は、AI処理専用プロセッサーである「NPU」が搭載されている点です。現時点ではNPUが真価を発揮する状況はまだまだ少ないのですが、今後様々なソフトウェアでAI処理が活用されるようになれば、処理速度の向上だけでなく、CPUやGPUの負荷低減、省電力化にも大きく貢献すると考えられます。
Intel製CPUの特徴は、高速な「Pコア」と効率重視の「Eコア」をバランスよく機能させることで、作業に応じた最適な動作を実現しているところ。なお、第14世代の「Core i」シリーズでは、「Pコア」のみ「インテル ハイパースレッディング・テクノロジー」に対応していましたが、「Core Ultra」は非対応で、物理コアのみの構成となっています。そのため、処理できるスレッド数自体は減少していますが、従来を上回るマルチコア性能を発揮。また、パフォーマンスに対する省電力性でも高く評価されています。
マルチコア性能が魅力の「Core Ultra」ですが、前世代となる第14世代の「Core i」シリーズは、シングルコア性能の高さが注目されており、ゲーミング用途としての需要はまだまだ健在。その一方で、Intelからはゲーミング用途での性能向上を狙った強化版という位置づけで、「Core Ultra 200S Plus」を2026年3月に追加リリースしています。
AMD製CPUの特徴

一方、AMD製CPUのメインストリームは、Zen 5コアを採用した「AMD Ryzen 9000」シリーズ。高いマルチコア性能が市場を牽引し、シェアの拡大に大きく貢献する人気CPUとなっています。
特にAMD製CPUでは、「3D V-Cache」によってL3キャッシュを大容量化し、ゲーミング性能を大きく引き上げる「X3D」シリーズがゲーマーを中心に話題を呼んでいます。特に最新モデルとして登場した「Ryzen 7 9850X3D」は、大容量L3キャッシュと高クロック化の組み合わせによって、トップクラスのゲーミング性能を引き出しています。
なお、「Ryzen 9000」シリーズには、「Intel Core Ultra」のようなNPUは搭載されていませんが、高い内蔵グラフィック機能を誇る「Ryzen 8000G」シリーズはNPUを搭載し、AI処理性能を向上する「Ryzen AI」をサポートしています。AI処理の需要が高まっていく中、今後AMDがどのように対応していくのかも注目したいポイントといえそうです。
そのほか「AMD Ryzen」には、ワークステーション向けとして「AMD Ryzen Threadripper」と呼ばれるシリーズもラインナップされています。「Ryzen Threadripper」シリーズは、一般的な「Ryzen」シリーズと比較して、コア数やキャッシュ容量に大きな違いがあります。例えば、「Ryzen 9000」シリーズの最上位となる「Ryzen 9 9950X3D」は16コア/32スレッドの構成で、L2/L3キャッシュは16MB/128MBとなっていますが、「Ryzen Threadripper 9000」シリーズの最上位に当たる「AMD Ryzen Threadripper 9980X」は、64コア/128スレッドの構成で、L2/L3キャッシュは64MB/256MBとなっています。
用途別おすすめCPU
動画視聴やオフィスワークにおすすめ
動画視聴やオフィスワークなどがメイン用途の場合は、特にハイグレードのCPUは必要としません。Intel製であれば「Intel Core Ultra 5 245K」、AMD製であれば「AMD Ryzen 5 9600」クラスでも十分なパフォーマンスを発揮します。「Intel Core i5-14600K」や「AMD Ryzen 5 5700X」といった旧世代のCPUをチョイスすることで、コストを抑えることも可能です。
また、これらの用途であれば、別途ビデオカードを搭載することなく、CPUの内蔵グラフィック機能でも十分な活躍が期待できます。内蔵グラフィックスに注目するのであれば、「AMD Ryzen 8000G」シリーズがおすすめ。NPUも搭載していますので、AI処理にも対応するなど、余裕を持った作業が可能となります。
ゲームにおすすめ
ゲーム用途の場合、基本的にはビデオカードの性能が優先されますので、CPUに関しては、「Intel Core Ultra 5/7」や「AMD Ryzen 5/7」クラスでも十分ではありますが、「3D V-Cache」によって大容量L3キャッシュを搭載する「AMD Ryzen」の「X3D」モデルをチョイスすれば、より高いフレームレートでのプレイも期待できます。
一方、Intel製CPUの場合、シングルコア性能の高さから「Intel Core Ultra」よりも第14世代の「Intel Core i」シリーズのほうがゲーム用途では注目されていましたが、「Intel Core Ultra」にも、ゲーミング性能を強化した「Intel Core Ultra 200S Plus」シリーズが登場。今後の展開にも期待が高まります。
3DCGや映像編集におすすめ
かつてはCPUの性能が重視された、3DCGや映像編集などのクリエイティブな用途においても、ゲーミングと同様、現在ではビデオカードの優先度が非常に高まっています。しかし、ソフトウェアや作業の内容によっては、依然としてCPUが処理を行うシーンも少なくありませんので、CPUもできるだけハイグレードなものを採用したいところです。
クリエイティブ用途において、特に注目したいのはマルチコア性能。できるだけコア数の多いCPUがおすすめとなりますので、「Intel Core Ultra 7/9」や「AMD Ryzen 7/9」クラスのCPUを組み合わせることをおすすめします。「Intel Core Ultra 9 285K」(24コア/24スレッド)や「AMD Ryzen 9 9950X」(16コア/32スレッド)などはもちろん、予算に余裕があれば「AMD Ryzen Threadripper」シリーズの採用も検討してみるとよいでしょう。

