高負荷な作業も快適に処理できる性能に注目 - 用途・目的にあわせたハイスペックPC選び

ゲーミングや動画編集、AI開発など負荷の高い作業が増えている中、それらの作業を快適に処理できるハイスペックPCへの関心が高まっています。パソコンの性能が低いと作業効率が大きく低下してしまい、余計なストレスを感じてしまうことも少なくありません。

一口にハイスペックPCといっても、パーツ構成は様々。自分が行いたい作業や用途に対して、どの程度のスペックが必要になるのかを把握しておかないと、性能面でのメリットよりもコスト面でのデメリットが上回ってしまうこともあります。

そこで本記事では、ハイスペックPCのメリット・デメリットから用途別のパーツ選び、おすすめのハイスペックPCなどを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.ハイスペックPCとは?

1-1.ハイスペックPCと一般的なパソコンとの違い

ハイスペックPCとは、一般的なパソコンよりも性能が高いパソコンのことを意味します。“一般的なパソコン”と言っても様々ですが、ここではインターネット閲覧やメール、オフィス系ソフトの利用を想定したパソコンのことであり、それに対して“ハイスペックPC”は、高性能なCPUやビデオカード、大容量かつ高速なメモリやストレージを搭載し、高負荷な作業も快適にこなせるように設計されたパソコンとなります。

画像編集や動画編集、3Dレンダリング、最新のPCゲームなどを楽しむためには、ある程度のスペックが必要となりますが、さらなる快適さを求めるのであればハイスペックPCを用意することが必須となるのです。

1-2.ハイスペックPCが必要な人とは?

先にも述べた通り、画像編集や動画編集、3Dレンダリングなど、負荷の高い作業を行う場合は、ハイスペックPCが必須。一般的なパソコンでも作業自体は可能ですが、処理時間が莫大にかかったり、仕上がりが荒くなったりするため、非常にストレスが溜まってしまいます。その意味では、ハイスペックPCはストレスフリーなパソコンと言えるかもしれません。

パソコンでゲームを楽しみたい方もハイスペックPCがおすすめです。一般的なパソコンで利用されるCPU内蔵のグラフィック機能では、最新ゲームに対応しきれないことがほとんどであり、ゲームを楽しむためのいわゆるゲーミングPCでは、別途ビデオカードを搭載することが基本となります。

そのほか、マルチタスクや大規模なデータ処理を行う方など、負荷の高い作業を日常的に行う場合は、ハイスペックPCでなければ、作業自体が滞ることになってしまいます。

2.ハイスペックPCのメリットとデメリット

2-1.ハイスペックPCのメリット

ハイスペックPCは、高性能なCPUやビデオカード、高速かつ大容量のメモリやストレージを搭載しているため、当然のごとく処理性能が高く、負荷の高い作業においても高速な作業が期待できることが最大のメリットとなります。

画像や動画のレンダリング作業を行う場合はもちろん、複数のソフトウェアを同時に利用する場合でも、ストレスなく快適な処理が可能です。さらに、ハイエンドのビデオカードを採用したハイスペックPCであれば、最新PCゲームの美麗なグラフィックを高fps環境で楽しむことができます。

また、パソコンには物理的な寿命のほかに、ソフトウェアの進化によるスペック的な寿命があります。ソフトウェアは新たな機能が追加されるにつれて、パソコンへの負荷が増大するため、購入時は快適だった処理も、アップデートを重ねるごとに、徐々にストレスフルな状況に陥ってしまいます。その点、ハイスペックPCは性能面で余裕があるため、一般的なパソコンよりも、長く使える可能性が高いと言えます。

2-2.ハイスペックPCのデメリット

ハイスペックPCは、高性能なCPUやビデオカード、高速かつ大容量のメモリなどを組み合わせていますので、購入価格が非常に高くなってしまいます。特にハイエンドのビデオカードを採用すると、50万円を軽く上回ってしまうことも珍しくありません。

さらに、高性能なCPUやビデオカードは消費電力も大きくなるため、電気代が掛かってしまうことも大きなデメリットと言えます。特にハイスペックPCの用途は、長時間の作業を伴うことが多いため、導入コストだけでなく、ランニングコストも高くなるなど、金銭面での負担が大きくなってしまいます。

また、ハイスペックPCは筐体のサイズが大きくなりがちであるため、設置スペースの確保も必須。また、パソコンは冷却性能が不十分だと、パフォーマンスをフルに発揮できなくなりますが、特にハイスペックPCは発熱が大きくなってしまうため、エアフローなども考慮して、できるだけ風通しのよい場所を選ぶなど、設置場所には十分な注意が必要となります。

3.ハイスペックPCの性能を決める重要なパーツとは?

3-1.CPU:パソコンの性能を左右する重要パーツ

CPU(Central Processing Unit)は、パソコンの“頭脳”となるパーツで、CPUの性能がパソコンの性能を決めると言っても過言ではありません。CPUには、クロック周波数とコア数といった2つの要素が重要となりますが、最近のCPUはマルチコア化が進んでおり、特にコア数が性能面での大きな指標となっています。また、キャッシュ容量を増やすことでゲーミング性能を向上させているCPUもあるため、購入時はそれぞれの特徴をしっかりと把握しておく必要があります。

現在、CPUは、Intelの「Core」シリーズとAMDの「Ryzen」シリーズが主流で、以前はIntel製CPUが圧倒的なシェアを誇っていましたが、最近ではAMD製CPUの人気も高くなっています。それぞれに特徴や違いがあるので、クロック周波数やコア数、さらには価格などを比較して、自分の用途や予算にあったものをチョイスしましょう。なお、Intelの「Core」シリーズは、最新の「Core Ultra」シリーズとともに、第14世代の「Core i」シリーズもまだまだ現役。価格が下がりつつある第14世代の「Core i」シリーズのハイエンドモデルでコストパフォーマンスを高めるのも一つの手と言えそうです。

また、最近のCPUには、グラフィック機能が内蔵されていることが多く、ゲーム用途でなければ、十分に使える性能となっていますが、ハイスペックPCの場合、ビデオカードを搭載することが多いため、グラフィック機能を搭載していないモデルを選んで、コストを抑えることも可能です。

なお、ハイエンドCPUは消費電力や発熱が大きくなるので、電源容量の大きい電源ユニットが必須。組み合わせるCPUクーラーも、冷却性能が高いものや水冷ユニットの利用もあわせて検討する必要があります。

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3-2.ビデオカード(GPU):ゲーム用途はもちろんクリエイティブ用途でも必須

ビデオカードには、3Dグラフィックスなどの画像描写に必要な計算を司る“GPU(Graphics Processing Unit)”やVRAM(ビデオメモリ)と呼ばれる専用のメモリが搭載されています。基本的にはGPUの性能がビデオカードの性能となりますが、用途によってはVRAMの容量も重要となります。基本的にはハイエンドのビデオカードほどVRAM容量も大きくなる傾向にあります。

最新ゲームを快適に楽しむためにはビデオカードの性能が重要となりますので、ハイスペックゲーミングPCを狙うのであれば、できるだけハイエンドのビデオカードを選ぶ必要があります。また、ゲーム用途でなければビデオカードは不要という時代もかつてはありましたが、最近ではGPUの並列処理能力を活かして、グラフィック描画以外の計算処理を行わせる“GPGPU”としての利用も一般的。画像・映像処理を行うクリエイターPCやAIやビッグデータの処理を行うワークステーション的な用途においても、ビデオカードは必須となっており、CPU以上に重要度を増しています。

現在、NVIDIAの「GeForce」とAMDの「Radeon」がGPUの2大ブランドとなっていますが、2025年は各ブランドから新ラインナップが登場しており、今後の展開にも期待が高まります。NVIDIAの最新モデルとなる「GeForce RTX 50」シリーズは、高い性能が期待される一方で、ハイエンドモデルとなる「GeForce RTX 5090」を搭載したビデオカードの価格が50万円を超えるなど、非常に高価となっています。それに対して、RDNA 4アーキテクチャを採用したAMDの最新モデルとなる「Radeon RX 9000」シリーズからリリースされた「Radeon RX 9070/9070XT」は、コストパフォーマンスの高さが注目を集めています。

なお、CPUと同様、ハイエンドGPUを搭載したビデオカードは消費電力や発熱が大きいため、組み合わせる電源ユニットや、PCケース内のエアフローを含めた冷却面も注意しましょう。

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3-3.メモリ:処理の快適性に大きく影響

「メモリ」は、パソコンが処理するデータを一時的に保管する役割を担っており、作業机の盤面に例えられることがあります。すなわち、机の盤面が広くなれば作業が行いやすくなるのと同様に、メモリ容量が大きくなればパソコンの処理効率も高くなります。特にメモリ容量は作業の快適性と密接な関係があるため、ハイスペックPCであれば、最低でも32GB以上は搭載したいところです。

メモリには、容量のほかに「DDR4」や「DDR5」といった規格がありますが、現在ではデータ転送速度が高速な「DDR5」が主流となっています。また、スペック表などを見ると、「DDR5」の後に「5600」や「4800」といった数字が続きますが、この数値は転送速度を表しています。実際に速度差を体感するのは非常に難しいのですが、ハイスペックPCを狙うのであれば、数値の大きなメモリがおすすめです。

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3-4.ストレージ:データ保管庫の主流はSSD

「ストレージ」は、パソコンのデータを保管、格納する場所で、メモリチップにデータを記録する「SSD(Solid State Drive)」と、金属製の円盤に磁気でデータを記録する「HDD(Hard Disk Drive)」といった大きく2つの種類があります。

一般的に、SSDは読み書き速度や静音性に優れ、HDDは価格面、容量面で有利となっています。かつては、SSDにOSやプログラム、HDDに画像や動画のデータを保存するといった構成が推奨されましたが、SSDの低価格化と大容量化によって、最近では高速なSSDのみの構成が多くなっています。よほど多くのデータを保存する必要がなければ、あえてHDDを選ぶ必要はないでしょう。

なお、現在では「M.2」と呼ばれる規格に対応したSSDが広く流通しており、より高速なデータ転送を実現しています。さらに、PCI Expressの世代によって転送速度も異なりますので、マザーボードの対応状況を確認して、できるだけ高速なモデルを利用したほうが快適性も向上します。

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4.ハイスペックPCの用途別おすすめスペック

4-1.ゲーミングPC

ゲーミングPCの場合、プレイするゲームによって必要とされるスペックに違いはありますが、続々と登場する最新ゲームに対応できるハイスペックなゲーミングPCを狙うのであれば、CPUは、Intel製であれば「Intel Core i7」か「Intel Core Ultra 7」、AMD製であれば「AMD Ryzen 7」以上を採用したいところです。

一方、ビデオカードについては、「NVIDIA GeForce RTX 40」シリーズか「AMD Radeon RX 7000」シリーズが必須ライン。最新モデルとなる「NVIDIA GeForce RTX 50」シリーズや「AMD Radeon RX 9000」シリーズについては、今後のラインナップ展開や価格推移に注目したいところです。なお、同じ「GeForce RTX 40」シリーズでも、「4060」と「4090」ではパフォーマンスに大きな違いあります。できるだけハイエンドのビデオカードをチョイスしたいところですが、ハイミドルの「GeForce RTX 4070 SUPER」以上がおすすめです。

メモリに関しては、最低16GBは必要で、今流行りのゲーム配信などに挑戦したい方は、32GB以上を搭載しましょう。また、最近のゲームは容量が大きいものが多く、さらに、アップデータなどでデータがさらに追加されることもありますので、ストレージに関しても1TB以上は必要となります。

ゲーミングPCの場合、ビデオカードが最優先で、CPUの優先順位は低くなりますが、あまりCPUのグレードを抑えてしまうと、ビデオカードの性能をフルに発揮できなくなる場合があるので注意が必要です。また、AMDからはキャッシュ容量を増やすことでゲーム性能を高めた「AMD Ryzen 9 9950X3D」などのCPUがリリースされていますので、このあたりもあわせてチェックしておきましょう。

4-2.動画編集・3Dモデリング

画像編集や映像編集を行う場合、CPUは「Intel Core i7/9」「Intel Core Ultra 7/9」か「AMD Ryzen 7/9」などのハイエンドCPUを利用したいところです。最近ではクリエイティブ用途でもビデオカードの重要性が高まっていますが、ソフトウェアや処理内容によっては、CPUの性能が処理速度を左右することも少なくありません。特にコア数の多いCPUのほうが処理効率は高くなります。

そして、最近ではソフトウェアのGPGPUへの対応が進んでいることもあり、クリエイティブ系の作業でもビデオカードは非常に重要となっています。優先順位で言えば、CPUよりもビデオカードが高くなっていますので、ゲーミングPC同様、「NVIDIA GeForce RTX 40」シリーズか「AMD Radeon RX 7000」シリーズを必須ラインと考えても問題ありません。また、ソフトウェアによってはVRAM容量の大きなビデオカードを求められる場合もあります。

クリエイティブ系の作業では、メモリの容量が作業効率に大きく影響しますので、32GB以上の搭載がおすすめです。ストレージに関しては、画像や映像など大量のデータを保存することになりますので、1TB以上は最低でも用意しておく必要があります。

クリエイティブ系の作業においてもビデオカードの優先順位が高くなっており、快適な処理を目指すのであれば、ゲーミングPC以上のスペックが求められます。なお、3D CADのように、描画の速さよりも正確性や再現性が重視される作業においては、「NVIDIA RTX/T」や「AMD Radeon PRO」といったプロフェッショナル向けのビデオカードも注目しておきましょう。

4-3.プログラミング・AI開発

ゲーム開発や大規模なプロジェクトなどの負荷の高いプログラミングを行う場合、仮想環境を立ち上げたり、大量のデータ処理を行う作業が発生したりするため、マルチタスクに強いパソコンが求められます。それゆえ、CPUについてはコア数の多いものが必須となるため、「Intel Core i7/9」「Intel Core Ultra 7/9」や「AMD Ryzen 7/9」などをチョイスしましょう。

一方、AI開発(ディープラーニング)を行う場合は、CPU性能に加えて、GPUの計算性能も重要となります。そのため、ビデオカードの搭載は必須。VRAM容量が16GB以上のビデオカードがおすすめとなりますが、ハイスペックを突き詰めるので合えば、「NVIDIA RTX/T」や「AMD Radeon PRO」といったプロフェッショナル向けのビデオカードも視野に入れておきたいところです。

メモリに関しては32GBは必須。仮想環境を構築する場合は64GB以上の搭載がおすすめ。基本的に、プログラミング・AI開発はパソコンというよりも、ワークステーションが活用されるジャンルとなりますので、必要とされるスペックは非常に高くなります。

4-4.ビジネス用途

インターネット閲覧やメール、オフィス系ソフトの利用がメインの方は、特にハイスペックPCを求める必要はありません。CPUは「Intel Core i3/5」「Intel Core Ultra 3/5」か「AMD Ryzen 3/5」、グラフィック機能はCPU内蔵の機能で十分であり、ビデオカードなしでも問題ないでしょう。

ただし、メモリに関しては、いわゆるビジネス用途でも多めに搭載しておいたほうが、快適性が高まります。特にブラウザでたくさんのWEBページを開いたり、複数のソフトウェアを同時に利用する方は、最低でも16GB以上が搭載しておきたいところです。またビジネス用途でも、最近では動画ファイルを使用することは珍しくないので、ストレージも500GB以上は用意しておきましょう。

5.ハイスペックPC選びで重視すべきポイント

5-1.用途に合ったスペックを選ぶ

パソコンは様々なパーツの集合体であり、それぞれのパーツの性能が高ければ、それに応じてパソコン全体の性能も高くなります。ハイエンドパーツで構成されたハイスペックPCであれば、基本的に用途を問わずに活用することができます。

しかし、実際問題として、予算には限界があります。ハイスペックPCである以上、ハイエンドのパーツを組み合わせる必要がありますが、すべてをハイエンドパーツで構成するのは、多くの方にとって不可能です。限られた予算内で、用途に応じたパーツ構成を選ぶほうが現実的と言ってよいでしょう。

前章では、用途別のおすすめ構成を紹介しましたが、自分がどのような用途でパソコンを使用するかをしっかりと見極めて、強化するところは強化し、抑えるところは抑えるといったメリハリをつけたパーツ選びが重要となります。

5-2.デスクトップとノートPCどちらがいい?

デスクトップPCとノートPCを比較すると、デスクトップPCのほうが相対的に性能が高い傾向にあります。基本的に、性能面ではデスクトップPCが有利であり、同程度のスペックの製品で比較した場合は、デスクトップPCのほうがコストを抑えられるというメリットがあります。

一方、ノートPCの最大のメリットは、持ち運び可能で、場所を選ばずに作業が行えるところであり、実際に多くのノートPCは、性能面よりも携帯性を重視した設計となっています。すなわち、持ち運んで作業する必要のある方は、ノートPCを選ばざるをえませんが、自宅やオフィスなど固定された作業スペースで長時間作業を行う方や、デスクトップPCのほうが快適な作業が期待できます。

ハイスペックPCはスペック的な寿命が長いと言いましたが、それでもやはりスペック不足となる時期が訪れます。その際に、パーツの交換やアップグレードによって対応できるのもデスクトップPCのメリットといえます。

5-3.保証・サポートの手厚さをチェックする

ハイスペックPCは、一般的なパソコンよりも高価です。そのため、購入する際は保証やサポートの有無、さらには手厚さをしっかりとチェックしておきたいところです。

保証期間が長く、迅速な修理対応を提供しているメーカーであれば、万が一のトラブルが起こっても安心です。また、電話やチャットでのサポートが可能かどうか、修理時の送料負担はどうなっているかなども、比較検討を行う際のチェックポイントになります。

特に、パソコンに関する知識や経験に自信のない初心者や法人利用の場合は、特に保証・サポート面を重視して、メーカーを選ぶことをおすすめします。すめする。

サイコム サポートページ

5-4.BTOパソコンと自作PCではどちらがおすすめ?

BTOパソコンのBTOは“Build To Order”の略で「受注生産」を意味する言葉です。いわゆる大手パソコンメーカーの完成品パソコンは、あらかじめ決まったスペックの中から選ぶことになりますが、BTOパソコンならば、CPU、メモリ、ストレージ、ビデオカードなどを個別にカスタマイズすることができるため、自分の理想とするスペックに近づけることが可能です。

好みのスペックで構築するという点では、自作PCという選択肢もあります。パーツ選びの自由度が高いところは、ハイスペックPCを構築するうえでは大きなメリットとなりますが、知識や経験もあわせて必要となります。また、BTOパソコンは保証やサポートを受けることが可能ですが、自作PCの場合は、パーツ単位での保証はあるものの、基本的には自己責任となり、万が一のトラブルが起こった際は、自分の力で解決するしかありません。

BTOパソコンは組立費用などが加算されるため、自作PCよりも割高ではありますが、前項でも解説した通り、保証やサポートは非常に重要なので、特に初心者の方にはBTOパソコンをおすすめします。

6.ハイスペックPCを選ぶならBTOパソコンがおすすめ!

6-1.G-Master Spear X870A

BTOメーカー・サイコムの定番ハイエンドゲーミングPC「Spear」シリーズにおいてAMDプラットフォームを採用したハイパフォーマンスモデルが「G-Master Soear X870A」です。標準構成はZEN5コアの「AMD Ryzen 7 9700X」と「AMD X870 チップセット」搭載マザーボードの組み合わせで、ビデオカードは「NVIDIA GeForce RTX 4060」となっています。

標準構成でもゲーミングPCとして十分なパフォーマンスを発揮しますが、ハイスペックPCを目指すのであれば、CPUを「AMD Ryzen 9 9950X3D」、ビデオカードを「NVIDIA GeForce RTX 5070」などに変更するなど、自分好みのスペックにカスタマイズするのがおすすめです。

【G-Master Spear X870A】標準構成
CPU:AMD Ryzen 7 9700X【3.8GHz、8コア/16スレッド】
メモリ:DDR5-5600 32GB(16GB×2)
チップセット:AMD X870 チップセット
SSD:1TB(NVMe/M.2 SSD)
ビデオカード:NVIDIA GeForce RTX 4060(8GB)

6-2.Lepton Motion Pro Z890

「Lepton Motion Pro Z890」は、映像編集に特化したコンセプトモデル「Lepton Motion Pro」シリーズにおいて、Intelプラットフォームを採用したミドルタワー型モデル。標準構成で、「Intel Core Ultra 7 265K」と「Intel Z890 チップセット」搭載マザーボードの組み合わせを採用しています。

メモリはDDR5-5600を32GB(16GB×2)搭載しており、4Kなどの高解像度動画の編集なども問題なしのパフォーマンスを発揮。ビデオカードは「NVIDIA GeForce RTX 4060」を標準で搭載していますが、カスタマイズによってさらなる性能向上を目指すことができます。

【Lepton Motion Pro Z890】標準構成
CPU:Intel Core Ultra 7 265K【3.9GHz、20コア/20スレッド】
メモリ:DDR5-5600 32GB(16GB×2)
チップセット:Intel Z890 チップセット
SSD:1TB(NVMe/M.2 SSD)
ビデオカード:NVIDIA GeForce RTX 4060(8GB)

6-3.Premium Line X870FD-A

サイコムのプレミアムPC「Premium Line」シリーズは、妥協なき部材の厳選と長期サポートが魅力。「Premium Line X870FD-A」は、ウォルナット無垢材とアルミニウムアルマイト仕上げによるナチュラルで美しい外観が特徴で、標準構成は「AMD Ryzen 7 9700X」と「AMD X870 チップセット」搭載マザーボードの組み合わせで、CPUの冷却には水冷ユニットを採用しています。

ビデオカードに「NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER」を採用し、メモリもDDR5-5600を32GB(16GB×2)搭載するなど、最新ゲームのプレイやクリエイティブユースにも対応できるポテンシャルが備えていますが、カスタマイズによって「AMD Ryzen 9 9950X3D」を組み合わせることも可能です。

【Premium Line X870FD-A】標準構成
CPU:AMD Ryzen 7 9700X【3.8GHz、8コア/16スレッド】
メモリ:DDR5-5600 32GB(16GB×2)
チップセット:AMD X870 チップセット
SSD:1TB(NVMe/M.2 SSD)
ビデオカード:NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER(12GB)

6-4.Lepton WS3600X870-A

「Lepton WS3600X870-A」は、3D CGや3D CAD、映像編集などのプロフェッショナル向けソフトウェアに最適な静音性を重視した水冷仕様のワークステーションモデルで、標準構成では、「AMD Ryzen 7 9700X」と「AMD X870 チップセット」搭載マザーボードの組み合わせを採用しています。

ビデオカードはプロフェッショナル向けの「NVIDIA RTX A400」を標準搭載していますが、「NVIDIA RTX 4000 Ada」や「NVIDIA RTX 5000 Ada」などにカスタマイズすることが可能。メモリも標準ではDDR5-5600を16GB(8GB×2)となっていますが、最大で192GB(48GB×4)まで増設することができます。

【Lepton WS3600X870-A】標準構成
CPU:AMD Ryzen 7 9700X【3.8GHz、8コア/16スレッド】
メモリ:DDR5-5600 16GB(8GB×2)
チップセット:AMD X870 チップセット
SSD:500GB(NVMe/M.2 SSD)
ビデオカード:NVIDIA RTX A400(4GB)

7.まとめ

ハイスペックPCは、ハイエンドのパーツを組み合わせることで高いパフォーマンスを発揮するパソコンです。最新ゲームを楽しんだり、画像・動画編集、AI開発など、高負荷な作業であっても、快適に処理できる性能が魅力となります。

構成するパーツはできるだけハイエンドモデルを組み合わせたいところですが、予算的な問題を考えると、ある程度の取捨選択が必要となります。ハイスペックPCを使用する目的・用途にあった最適な構成を検討しましょう。

本記事では、ハイスペックPCのメリット・デメリットや用途別のパーツ選び、おすすめのハイスペックPCなどを紹介しました。パソコンのスペックが不足しているなと思う方は、ぜひ参考にしてみてください。

BTOパソコン売れ筋ランキング

(4月1日~4月30日)

  • 1位
    1位G-Master Spear X870A
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  • 3位
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  • 5位G-Master Spear Z890
    AI時代の新CPU、Intel Core Ultraプロセッサを搭載するミドルタワー型ゲーミングPC。高性能と高拡張性を実現したゲーマー向けハイエンドモデルです。
  • 6位Radiant GZ3600Z890
    最新のIntel Core Ultraプロセッサを搭載するATXミドルタワー型モデル。BTOならではのカスタマイズの幅が広いスタンダードなモデルです。
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