現行のビデオカードは3Dゲームの用途に向けて3D描画性能を追求する方向で進化しているため、
3Dゲーム用途の有無や、3Dゲームをどれくらいのクオリティでプレイしたいかによって必要な性能が
変わってまいります。
以下に、おおよその選択の目安をご案内させていただきます。
【オンボードグラフィック】
Intel製のメインストリーム向けCPUや、一部のAMD製CPUにはグラフィック機能が内蔵され、
マザーボード上のオンボードグラフィック機能を使用できるものがございます。
(AMDの場合、グラフィック機能を内蔵するCPUを「APU」と呼んでおります)
近年の内蔵グラフィックは性能も向上しており、インターネット閲覧・ビジネスアプリケーション・
ストリーミング動画視聴・簡単なフォトレタッチ程度でしたら十分な性能を有しております。
ただし、メインメモリの一部をビデオメモリ(グラフィックメモリ)として占有してしまうデメリットが
ございます。
【GeForce GTシリーズ】
現行のエントリークラスのビデオカードで、比較的安価に導入できる製品です。
性能面で特筆できるものはございませんが、インターネット閲覧・ビジネスアプリケーション・
ストリーミング動画視聴・簡単なフォトレタッチ程度の用途であれば十分です。
そのため、内蔵グラフィック非対応のCPUで、とりあえず画面出力が出来れば良いという場合や、
内蔵グラフィック対応CPUでも内蔵グラフィックでメインメモリの一部を占有されたくないので
安いビデオカードを増設しておきたい、という場合にお勧めです。
【GeForce GTXシリーズ】
ブラウザゲームや、動作の軽いカジュアルゲームの用途に向いております。
また、フルHD解像度の動画編集のご用途がある場合にもお勧めです。
【GeForce RTXシリーズ】
リアルタイムレイトレーシングに対応するビデオカードです。
最新ゲームをプレイしたい場合の最低ラインとも言えます。
GeForce RTXシリーズはグレードの種類と性能差が幅広いので、細分化してご案内いたします。
●GeForce RTX3050
レイトレーシング対応でビデオメモリも8GB搭載しておりますが、描画性能としては
GeForce GTX1660 Super程度のため、RTXシリーズのエントリークラスと言えます。
フルHD解像度でカジュアルにレイトレーシング対応ゲームをプレイしたい方にお勧めです。
●GeForce RTX3060/RTX3060Ti
いわゆるミドルレンジ(中堅)クラスのビデオカードです。
FPS/TPSの人気ゲームを十分に楽しみたい場合は、このクラスがボーダーラインになります。
また、RTX3060はミドルレンジクラスとしては12GBという大容量のビデオメモリを搭載しているため、
4K動画編集や3DCG制作、RAW現像といったクリエイティブ系のご用途にもお勧めです。
(RTX3060Tiのビデオメモリは8GBです)
●GeForce RTX3070/RTX3070Ti
WQHD(2560x1440)解像度でのゲームプレイを想定する場合にお勧めのクラスです。
搭載しているビデオメモリは、RTX3070/RTX3070Ti共に8GBです。
●GeForce RTX3080/RTX3080Ti
4K解像度でのゲームプレイを想定する場合にお勧めのクラスです。
搭載しているビデオメモリは、RTX3080が10GB版と12GB版がございます。
RTX3080Ti は12GBです。
●GeForce RTX3090/RTX3090Ti
現行の最高峰ビデオカードです。搭載ビデオメモリは24GBです。
ただし、ゲーム向けの性能はRTX3080Tiと比較するとコスト差ほど大きくありません。
その点ではコスト度外視で最高の性能を求める場合にお勧めです。
また、GeForceシリーズではありますが、旧NVIDIA Titanの後継とも言えるビデオカードで、
AI学習やディープラーニングの用途にも適しております。